きょうだい児が抱える悩みは様々なものがあります。
きょうだいのもつ悩み
・親が死んだ後に、もしかしたら自分が面倒を見るかもしれないという不安
・知的障害のある兄弟姉妹や親について常に心配している
・自分が本当にやりたいことがわからない
・いつも家族や兄弟姉妹のことを優先してきてしまった
・自分の要望やニーズが満たされないことが多かった
・やりたくないことをやらされ続けてきた
・自分がやりたいことができなかった
・人生の選択肢がなかった
・いつも兄弟姉妹に振り回される
・こうであるべき、こうでなければならない、という考えに縛られ続けてきた
・親や兄弟姉妹を悪者にできないが、行き場のない憤り、やるせなさがある
・自由に生きていいよ、自分の人生を生きなさいと言われても自分の感覚がわからない、むしろ孤独感が増す感じがする
・誰に相談してもわかってもらえない、本当の意味で共感してもらえたと思えない
・障害のある兄弟姉妹が羨ましかった、嫉妬してしまっていた
生活環境
・兄弟姉妹の介助介護を手助けしてきた
・親のケアも担ってきた
・いい子であることを求められてきた プレッシャーだった
・「あなたは健康だから」といつも固定観念を押し付けられてきた
・自分の気持ちを親にも誰にもわかってもらえなかった
・障害のある兄弟姉妹の暴力や暴言に悩まされてきた
・いつも恐怖を感じていた
・兄弟姉妹の行動の責任を押し付けられてきた
家庭環境
・いつも兄弟姉妹の世話をしていたので自分の時間が持てなかった
・きょうだいが年下(弟・妹)なのに、兄や姉の面倒を見なければならなかった
・障害について親の捉え方がおかしかった(天使とか)
・親の心配事を聞く役割をしていた
・親がこれ以上悩まないために『いい子』を演じてきた
・兄弟姉妹が死ぬ恐怖が強かった
・親が兄弟姉妹の世話ばかりしていて寂しかった
・孤独だった
・自分はいらない子だと思っていた
・自分が兄弟姉妹、親を守らなければならないと思っていた
・親が不安定で、常に恐怖や不安や怒りが充満する家庭だった
・兄弟姉妹がいやなことをやってきたのでやり返したり叩いたりした後に罪悪感に苛まれた
・将来、兄弟姉妹の面倒を見るように求められている・期待されているが、それが嫌だ・覚悟ができない
・自分が親のようにできるか自信がない、不安だ
教育環境
・親や教師から、「兄なんだから、姉なんだから、弟なんだから、妹なんだから」といって面倒を見るように求められ、期待された
・兄弟姉妹の存在が恥ずかしかった
・兄弟姉妹のことを友人に言えなかった
・障害のことを隠すことで罪悪感をもった
・自分だけが人には言えない秘密を持っている感じがした
・友人などの差別意識・偏見に触れたとき辛かった
・友人の思いやりのない一言で疎遠になってしまった
・誰にもわかってもらえないという思いを強めて孤立してしまった
社会環境
・世の中で自分だけがこんなにつらい思いをしていると感じていた
・このつらい気持ちは誰にもわかってもらえないと感じていた
・親も友人も誰もわかってくれないと思っていた
・障害者に対する差別の目が向けられているようで辛かった
・障害者の家族なのだから面倒を見て当然、我慢をして当然という考え、固定観念にふれるのが辛かった
・障害者を見る『目』に晒されるのが辛かった
・
仕事
・自分だけ好きな仕事をすることが申し訳ない、罪悪感がある
・家族をケアするために、福祉系や医療系の道しか選ぶことができなかった
・本当にやりたいことを選ぶことができない
・兄弟姉妹の世話にいっぱいいっぱいの親に相談ができない
恋愛と結婚
・相手が障害者に理解がある人しか無理だと思ってしまう
・兄弟姉妹に障害があるので自分が結婚をすることは無理だと諦めている
・兄弟姉妹が生きていける環境を作ってからじゃないと自分は幸せにはなってはならないと思っている
・自分だけ家を出て幸せになることはしてはいけないことだと思う
・親や兄弟姉妹と離れたいが離れがたい
・相手の親から「きょうだい」であることを理由に交際・結婚を反対された
・親が死んだ後、兄弟姉妹の面倒を見なくてはならなくなることを理由に、交際相手に迷惑がかかることを懸念して自分から別れを告げた
・相手に迷惑をかけないように自分から身を引いた
・
その他
・障害のある兄弟姉妹と相性が合わない
・兄弟姉妹が大嫌いだ
・親にも精神的な障害がある
・親が家庭内暴力、モラハラ、パワハラを行ってくる
・自分がやりたいこととは異なる生き方を家族に決められてしまう